アスパラガス

~ユリ科/多年草~

 静物画の題材にもなっている春野菜といえばこれ、アスパラガスです。日本では北海道産のグリーンアスパラガスが有名ですが、ベルギーの春の食卓はホワイトアスパラガスが主役。缶詰めや冷凍もありますが、やはり新鮮なアスパラガスをゆでていただくのが一番です。

アスパラガスの種類は、グリーンの他ホワイト、さらには先が少し紫がかった紫アスパラガスがあります。グリーンとホワイトは同じもので、伸びていく若芽が日光に当らないよう25cmほど土を盛り、地面に亀裂を作って顔をのぞかせたころを見計らって収穫するとホワイトや紫アスパラガスの誕生です。原産地は南ヨーロッパ、アスパラガスという名はギリシャ語の「aspharagos(激しく裂ける・伸びる)」からきています。栽培に手間のかかるアスパラガスは16世紀ごろのヨーロッパで人気の野菜となり、料理本にもレシピが登場するようになりました。日本へは、江戸時代にオランダ人により鑑賞用として紹介され、大正時代に食用として北海道で栽培されるようになりました。ベルギーではメッヘレンやボーネムで栽培されています。

種をまいてから23年後に収穫ができ、その後10年以上も収穫できます。旬は46月。アスパラガスはとてもデリケートな野菜で、収穫はすべて手作業で行われます。手に持ってどしっと重みがあり、硬く、つやのあるものが新鮮。あまり長くないものを選びます。高温と乾燥に弱いので購入したらすぐに食べましょう。皮は先から根に向かってむきます。どのアスパラガスも皮をしっかりむきましょう。

アスパラガスにはアミノ酸の一種アスパラギン(これが語源との説もあり)が含まれ、疲労回復に効果があります。また穂先にはルチンという成分が含まれ、高血圧や動脈硬化の予防に効果があります。また、利尿作用もありますが匂いが尿にまで影響します。母乳の味も変わりますので、母乳を与えているお母さんは控えたほうが無難でしょう。

Asperge à la flamandeフラマン風アスパラガスのレモンバターソーズかけ)

材料(4人分)

ホワイトアスパラガス500g

ゆで卵      3

とかしバター   50g

レモン汁、きざみパセリ、塩・こしょう 各適量

作り方

  1. ホワイトアスパラガスの皮をむき、2030分くらい塩茹でする。茹でるとえぐみが出るので、火を止めてから少なくとも10分は茹で汁につけておく。

  2. ゆで卵1個半をつぶし、とかしバター、レモン汁、きざみパセリと混ぜ、塩・こしょうで味を調える。

  3. お皿にホワイトアスパラガスを並べ、2のソースをかける。残りのゆで卵ときざみパセリで飾る。

 

  *肉や魚のつけ合わせとして温かいうちにいただく。また、サラダ感覚で冷やしてもOK

1