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今が旬！ シコン（ｃｈｉｃｏｎ／ｗｉｔｌｏｏｆ） ベルギー野菜の代表といえば、誰もが思い浮かべるのはシコンではないでしょうか。日本では、ベルギーチコリ（英：chicory）、アンディーヴ（仏：endive）などの名が混在しているものの、近年になってよく知られるようになった菊科に属する野菜のひとつで、シャキッとした歯ごたえと葉にやや苦味があるのが特徴ということは、皆さんご存知のとおりです。 さて、そのシコンのルーツは？ というと、いくつかの説があるようですが、19世紀半ば頃、土を被せて保存してあったchicoreeの根の部分に偶然発見されたということは共通していて、その後栽培法が開発されて現在に至っているのだとか（水耕栽培が一般的な方法で、年中収穫が可能）。ヨーロッパの野山には野生のシコンも生息しており、太陽光を浴びて育つので緑色の葉がタンポポのように広がっていて、ブルーの美しい花をつけるそうです。私たちがスーパーなどで目にするシコンは、地下室や穴蔵等の暗い場所で強制的に光を遮断して栽培するため、色が白い砲弾形の株になったものです。そういった繊細さゆえか、ヨーロッパでシコンは｢野菜の貴婦人｣とも呼ばれています。 栄養的には、カリウムやビタミンＣなどを含み、低カロリー。また、シコンの根はタンポポの根と同様、乾燥させた後、煎って粉にしコーヒーの代用品として、かつ利尿作用のある民間薬として幅広く利用されています。 シコンの歴史を見てみると、ベルギー国内では発見者が市場に紹介するやいなや、Schaerbeek、Evere、Harenの農業生産者の間に広がっていったようですが、今ではKampenhout周辺が中心となっています。HarenにあるDe Schouwer社は、シコン生産から野菜の輸出を始めて75年という会社で、パリとアメリカの市場にシコンを初めて出荷した業者です。その後、アジア、アフリカにも進出していき、現在ではアメリカ、カナダ、アジア、南アメリカが主な取引先となっています。日本でシコンを手にできるようになったのも、この輸出会社のおかげといっても良いでしょう。また日本では、包装に故ボードワン国王とファビオラ王妃の肖像が使われていて、“the king and queen's brand” として浸透しており、現国王夫妻の肖像に変えたいとの申し出は断られたのだそう。 最後に、皆さんがお薦めのシコンの食べ方は…？ 生でサラダに入れたり、オードブルのあしらいに。シコンとハム、ベーコンを合わせたグラタンは、ベルギーのポピュラーな家庭料理のひとつです。簡単にできるので、一度作ってみてくださいね。 シコンとハムのグラタン 作り方 ２. バターを塗った耐熱皿に、１のシコンにハムを巻いたものを並べ(ハムはのせるだけでもOK)、塩、コショウをする。 ―発見！シコンのレストランー 前菜からメイン、デザートにいたるまで、全てシコンを使った料理が楽しめるレストランがあるのをご存知でしょうか？ 場所は、シコン生産で有名なKampenhout。シコンがどのように変身するかは見てのお楽しみ！ベルギー滞在の思い出に、はたまた話の種に、足を運んでみてはいかがでしょう。 Veilinghof Leuvensteenweg 22，
1.2003
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