・・・ ホットワイン ・・・

 日本では風邪を引いたら玉子酒、と考える方も多いのではないでしょうか? 実は、ここベルギーにも体を温める、“温かいお酒”があります。それはホットワイン(仏:vin chaud/ 蘭:gruwijn)といわれるもの。寒い季節になると、スーパーだけでなくマルシェや街頭でも販売されています。暖かいワイン? と不思議に思われるかもしれませんが、これを寒いヨーロッパで飲むと、体の隅々までほかほか温めてくれます。そんなホットワインに注目してみました。

★ホットワインって?
ホットワインは中世の西欧でワインにスパイスを入れて飲んだのが起源と言われています。これが引き継がれ、現在ではフランスではヴァンショー、ドイツではグリュークワインなどと呼ばれ、ヨーロッパの冬には欠かせないものになりました。それぞれの国の特徴を出し、スイス風、スウェーデン風、ドイツ風など国によって微妙に違うようです。
ただワインにスパイスを入れたのではなく薬効もあるのです。例えば、中に入っているクローブには抗菌作用があり、柑橘類にはビタミンが含まれています。又、ワインには抹消血管まで血管の循環を促す効果もあるので、これからの季節にはぴったりです。

★ホットワインを飲んでみよう
 ホットワインは手軽に手に入ります。まずはスーパーのお酒コーナーをのぞいてみましょう。既にスパイスやハーブ、果汁などが入ったものがボトルで販売されています。これを鍋で温めるだけで、ホットワインの出来あがり。もちろん、カップなどに入れて、電子レンジで温めても大丈夫です。又、これからの季節、マルシェなどでも見かけることが出来ます。お店によって味は様々。飲み比べてみるのもいいかもしれませんね。


〜〜ホットワインを作ってみよう!〜〜
・材料(1人分)・ ・作り方・
ワイン(赤) 150cc 1.鍋(出来ればホーローのお鍋)にワインと砂糖
砂糖 小さじ1.5   スパイス、レモンを入れ弱火で暖める。
クローブ 一つまみ 2.沸騰直前に火からおろして出来上がり。
シナモン 適量
レモンスライス 一切れ *好みで蜂蜜やしょうが汁などを加えても、おいしいですよ。
(オレンジでもOK) *ワインは安いワインで十分です。軽めの物を選びましょう。
もちろん白ワインでも作れます。
*しばらく置いておくと、スパイスの風味が良く出てなお一層おいしくなります。(温めなおして飲んでくださいね。)

=温かいお酒、番外編=
 ホットビールをご存知ですか? その名のとおり温めて飲むビール、ベルギーではリーフマン(Liefmans)醸造所などが製造しています。冬季限定のこのビールは“Liefmans Gluhkriek”といわれる、クリークに各種スパイスを入れたもの。
沸騰させたお湯に、栓を抜いたビールを熱燗のようにつけて約70度まで温めるだけ。なんとも不思議な味ですが、話の種に試してみるのもいいかも。

 

11.2003

 

 

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