食べられる花 切花といえば、家に飾るもの。お客様が来られる時にテーブルの上にきれいな花があったら気持ちがいいですね。最近ベルギーでは、これらの花がテーブルの真ん中からテーブルに置かれたお皿の中に移動しています。そう、食べられる花です。ヌーベルキュイジーヌみたいですね。日本でもお刺身の飾りに菊の花が添えてあったり、野草をてんぷらやおひたしにして食べますね。バブル期には、エディブルフラワー(食用花)として生花がメインディッシュやデザートの彩りとしてはやりました。もうすでに賞味された方はありますか? ちょっと紹介してみましょう。 昔のヨーロッパでは、料理に花を使うという古い習慣がありました。中世の頃は、十字軍の遠征以前、近東と貿易がなかったのでスパイスが大変珍しく高価なものでした。そのため料理に味を付けるのに、色々な花がスパイス代わりに使われました。ところが、15世紀ごろからヨーロッパ人が次第に胡椒などのスパイスを輸入しはじめ、花にとって代わりました。 しかし、今でも料理に花を使う習慣は残っています。例えば日本でもお馴染みのスミレの花。シロップ漬けのスミレの花はケーキなどデザートの飾りになっています。このスミレをりんご酢の中に入れると香りのよい漬物になります。最近はチョコレートの香料としても使われていますね。また、バラの花びらを使ってジャムができます。これらは、おしゃれな食料品を売っているスーパー等で手に入ります。どなたかズッキーニの花を食べたことはありませんか。これは、てんぷらとして食されています。生花も食べられます。例えばヤグルマソウ(矢車草)「仏=bleuet」。鮭のステーキの上にのせると美味しく、彩りもきれいです。 サクラソウ−primevere ニワトコ-sureau しかし、ちょっと注意! 一般に食べられない花には2種類あります。花そのものが毒を持っているもの。そして、花に殺虫剤など薬品がかかっているものです。花屋で売られている花は食べないほうが無難ですね。食用花として売られている花を使って、料理にひと花咲かせてください。
9.2003
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