プチポワ独占インタビュー
ベルギーで活躍する日本人

堀米ゆず子さん

   初回を飾っていただくのは、1980年エリザベート王妃国際音楽コンクールヴァイオリン部門で、日本人として初めて優勝した堀米ゆず子さんです。ブリュッセルを拠点に世界各地で活躍される毎日です。

Q. ベルギーに来られた理由は？
A.　1980年の（エリザベート）コンクールのためです。それまでは、ベルギーに来たことはありませんでした。

Q. 以来ベルギーに住んでいらっしゃるのですか？
A. コンクールの後、パリ、ニューヨーク、ロンドンにも住みましたが、コンクール時のホストファミリーが優勝をとても喜んでくれ、いつでも戻ってこれるようにと（屋根裏）部屋を空けて待ってくれていました。それで、1989年ベルギーに戻りました。主人（ベルギー人、指揮者、ヴァイオリニスト）と結婚したのは1993年です。

Q. 子育てをしながらのお仕事は大変では？
A. 自由業なので自分で仕事を選び、時間をうまく利用して子育てと仕事を両立してきました。今は子供が学校に入ったので、私が単身で日本に行っています。こちらでもっと活動すればいいのでしょうけれど、主婦業との両立は難しいし、営業活動は分野が違うのでできないし･･･。自分の国（日本）の仕事は大切にしようと思い頑張っています。

Q. ご家族みんなで日本に住もうと思ったことは？

A. ありましたよ。長女が小１の時、主人なしでチャレンジしましたが、父親の分まで私がやらねばならず、大変になって４ヵ月後に戻ってきました。今は夏休みに子ども達と帰ります。

Q. ベルギーで発見したことは何でしょうか？
A. 精神的にフリーだということですね。ほっといてくれるのがいいですね。外国人が自国の文化を持ち込んで暮らしてゆくのに障害が少ないです。そして、忙しくても、こちらでは何にもしない無の時間を作れるのがいいですね。

Q. ベルギーで不便を感じるところは何でしょうか？
A. テンポが遅いことですね。レジとか。それと、まあいいじゃないという突き詰めないところ。これは本当に良し悪しでもありますが、個人の音楽的レベルは高いと思うのに、ベルギーですごいソリストが出ないのは、そのせいかもしれないですね。融通も利かないです。

Q. ベルギーに在住する日本人の方に何かメッセージをお願いします。
A. エネルギッシュに観光旅行をされ、色々なことにとても詳しいですね。旅行以外でも当地の人々の生活に触れ（習慣、考え方など）、ベルギー人との付き合いからベルギーを知ってもらうと、思い出がもっと深くなるのではないでしょうか。私にも子ども達の学校、また王立音楽院を通してみえてきたことがたくさんあります。

Q. 最後にお勧めのレストランはありますか？
A. Francois などSte Catherine広場のレストランは、どこも美味しいですよ。Place de la Petite SuisseのLa Bohemeという中華のお店もお勧めします。あと市場で売っている鶏の丸焼は美味しいですね。私もよくしますが、鶏肉は肉そのものが美味しいせいか、どんな料理方法でもうまくできて、家族にも好評です。

本日は、日本出発前のお忙しい時にお時間を割いていただきありがとうございました。今後のご活躍をお祈りいたします。

堀米さんのホームページ www://palp.com/yuzukohorigome