Petits Pois
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気ままにガーデニング 
第一話 乾燥機の中の住人


筆者紹介

Mao

広島県出身。2002年よりアメリカ人のダンナと弟子猫と共にブリュッセルに滞在中。土いじりをこよなく愛す。英国王立園芸協会会員。趣味は自転車、料理、カヌー、カヤック、食べ歩き。

 

   先日、日本の友人が子どもを連れて我が家に遊びに来たときのこと。十数年ぶりの再会で昔話に夢中になっている夕食中、子どもがお皿をひっくり返して服をひどく汚してしまい、急きょ洗濯をすることになりました。洗濯が終わり、次に服を乾燥機に入れようとしたところ、私が乾燥機のドアを開けた瞬間に横で見ていた友人が「うわぁ」と驚きながら一歩後ろへ下がりました。長旅で疲れていた友人の目には、乾燥機の中から現れた物が、一瞬未知の生物、なんとなくムーミンに出てくるニョロニョロのような生き物に映ったそうです。友人が見た物とは、生育中の野菜。光が入らない乾燥機は、我が家では日本の野菜の育成室として利用されています。

  ベルギーに越して来てから、カイワレ大根などアジアの野菜を栽培するようになったMaoです。お店で買える野菜もありますが、自家栽培は安上がりだし、鮮度抜群。ついでに育てる楽しみもあるので、自宅でせっせと栽培しています。畑がなくても、初心者でも、ベランダで鉢やプランターで栽培できる野菜もあります。もちろん我が家では乾燥機は立派な育成場所。しかし、私が自己満足に浸っているのとは正反対に、アメリカ人のダンナにはあまり評判がよくありません。そもそも、数年前、自宅で栽培している三つ葉とエゴマを初めて夕食に出したときは、
ダンナ:「日本人って、本当にこういう葉っぱを食べているの? 雑草じゃない?そういえば家の前の道端にコレと同じ草が生えていたような…」
Mao:「え?裏庭で栽培している野菜よ」
ダンナ:「本当は雑草でさ、『馬鹿なダンナは、だまされて雑草を食べました』って、ブログに書くつもりじゃないの?」

  結局、自称日本通のダンナは三つ葉もエゴマも食べませんでした。あれから数年、今でもせっせと栽培している野菜ですが、栗カボチャ以外の野菜の評判がよろしくありません。春菊をおひたしにして出したら、「くさい!ほうれん草が腐っているぞ!!」と文句。カイワレ大根の双葉の部分をスープに浮かべてみたところ、「中国の沼にこういうのが浮いていた」と言いながら眉間にシワ。野菜のみならず、佃煮は蟻の死骸っぽいとか、タラコは大やけどした指みたいだとか怖がるので、最近は野菜も含めて“日本人にとってありがたい物”は一人で味わうことになりました。寒い冬の定番といえば鍋。今夜も鍋に入った水菜を一人で食べるMaoなのでした。
 我が家の乾燥機の住人であるカイワレ大根。ほかにも、よもぎ、かぼちゃなどの種や苗、椎茸栽培セットは園芸店やホームセンターで入手可。スプラウト栽培専用容器がなくても、スーパーなどで手に入るプラスチック容器やペットボトルを再利用すれば安上がり。